My Sunshine & Little Stars わたしのタカラモノ in London

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MRCP試験

MRCP(Membership of the Royal Colleges of Physicians of the United Kingdom)という試験がある。これは、さしずめ日本で言えば、内科認定医のようなものだろうが、イギリスのこのMRCPは3つのパートからなり、パート1筆記(基礎系の問題が多い)、パート2筆記(臨床問題、2日間ずっと試験が続く)、そして最後のPACESという実地臨床編からなる。実は先月末にこの最後のPACESを受験した。去年受けて、すべてのステーションで不合格をくらった試験なのだが、今回ラッキーなことにどうも受かったようだ・・・。

ステーション1:A:腹部系の診察とその後の試験官との質疑応答(本物の患者さんが出てくる。今回私がみたのは末期肝硬変の患者さん)、B:呼吸器系(肺線維症)。
ステーション2:病歴聴取(たぶん医療系専門の俳優さん)、診断はたぶんWegener granulomaだと思ったけど、いろいろな可能性を考えながら聞いていかないといけない。ちなみに患者の職歴は獣医だったりするのだ。
ステーション3:A:神経系の診察&質疑応答(振戦の患者さん。パーキンソンだと思う)、B:循環器(うーん・・・今でも自信ないけど、たぶんVSDだと思った)
ステーション4:倫理&コミュニケーション(痴呆と急性泌尿器感染でせん妄をおこしている患者さんの家族との対応)
ステーション5:A:強直性脊椎炎の患者、B:糖尿病性網膜症の診察
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という感じだった。
いやはや、ともあれ、うれしいです。

(写真は背中がかゆくて角で掻いている鹿です。内容となんのつながりがあるのかって?笑)
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by marikology14 | 2010-03-30 05:17 | 医療

ボートレース

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ボートレース、といっても手漕ぎボートの話である。
実はキューピー王子の父は73歳だが今でも週3回はボート漕ぎの練習をしている。クルーの年齢もさまざまで50台といえば、「若い」範疇である。中には50年以上も前から一緒のボート仲間もいるらしい。日曜日の今日、テムズ河でのレースがあるということで、ご両親そろってはるばるShropshireからやってきた。

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聞けば、老若男女(といっても今日のボートレースは30歳以上のシニアレースで、キューピー父のボートは平均年齢65歳のグループで出場)、計200隻が参加したらしい。
もちろんレースが終わったらみんなビール片手におしゃべりタイムとなる。なんか、とってもいい時間であった。

キューピー王子、ちみもお父上を見習ってよいお友達を作って下さい!
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by marikology14 | 2010-03-29 04:17 | 家族

EBCC7 - ヨーロッパ乳癌学会

f0221040_1821975.jpgバルセロナで開かれていた第7回ヨーロッパ乳癌学会に行ってきました。といっても、外来の都合とブリティッシュエアウェイのストの影響で会期の半分以下の1日半の滞在でしたが・・・。

f0221040_18215345.jpg面白かったのはDebate討論の時間で、それぞれ2人の有名なドクターたちが二手に分かれてとある論点にたいして賛成チームと反対チームとして15分間「私の方が正しい。何故ならば・・・」といった風に主張する(オックスフォード式というそうな)。そしてそれぞれのサブのドクターたちがさらに5分間ずつ追加の主張をして、最終的に聴衆にYESかNOかの投票を促すのである。ま、とはいっても最終的な決着はつかなくて、今後も議論が必要だ・・なんてことになるのですが(ちなみに私が聴いたセッションの議題は「タモキシフェンの反応性(酵素活性遺伝子差)をチェックして使うのがよいか、誰彼にもAromatase inhibitorを使ったほうがよいか」についてでした)。議論が本当に好きな人たちである。

聴いたなかであと面白そうだと思ったのは、Cancer stromaのセッションで、これまでも本当にいろいろなmoleculeが大事だといわれてきている分野だけれども、Caveolin-1の話があった。この発表をした先生(アメリカ人)、これまで癌細胞のcaveolin-1発現を研究してきて15年、しかし思ったような結果が出ず。しかし、stromaに目を向けてみたら、実はこの発現が例えば、前立腺肥大のstromaでは発現なし。でも前立腺がんのstromaでは強発現。乳癌でもそうらしいし、治療反応性とも相関しているらしいとな。ふーむ。ニワトリと卵の関係で、癌細胞があるから間質細胞もおかしくなるのか、もともとstromaもおかしいのか・・その辺のところはよくわかりませんが、病理でみて、癌の中のstromaも「これは悪性だ」というような診断はできるのでしょうか?

あと、やはりいろいろな新しい薬剤の治験結果の話もありました。
VEGF antagonistのBevacizumab(Avastin)にはとっても関心がありましたが(実際使った患者さんで反応がよかった例があったので)、これまでのところProgression free survivalには有意差がでているけれども、最終的なOverall survivalには差がない、というのがいろいろな抗がん剤とのコンビネーションででた結果だそうだ。残念。やっぱり、癌細胞は人間の力量を超えて複雑すぎるんだろうか。

思いのほか、たくさんの日本人のドクターたちもはるばるいらっしゃってました。ざっと、抄録数とそのグループ集団をみていたら20人くらいはいたと思う。だーれも知っている人はいないなあ・・と思っていたら、唯一九州のR先生をお見かけした。向こうは覚えてないと思ったけれど、M先生を引き合いにだして話しかけたら話がつながった。3ヶ月投与と1ヶ月投与のLH-RH agonistのポスター発表をしておられた。
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私は今回ボスのポスター発表の代理ということで(彼は別の学会でなんと、日本に行ってしまったのである)学会に行ってこいといわれただけなのですが、次回2年後のウィーンのときは、自分自身の発表で行きたいものです。

(おまけ)
学会の昼休憩の間に、どうしてもここだけは見ておきたかったサグラダファミリア教会に行ってきました。前回訪れたのはまだ大学生だった17年前のこと。やはり本当にまだまだずっと建設中である。教会というよりもまるでお菓子の家のようで、へんてこりんで、美しく、温かく人々を圧倒する。
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by marikology14 | 2010-03-28 18:24 | 医療

Daffodil

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今年は冬が厳しくて例年より遅れていたが、ようやくDaffodil(ラッパ水仙)が一斉に咲き出した。
家の前の公園にもこのとおり!
黄色い花ってて気分が明るくなっていいと思う。ああ、春~。





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人々の襟元・胸元にもDaffodilの花が目立つ。
これは言わずと知れたMarie Curie Cancer Careの紋章(象徴)バッチで、毎年3月はDaffodil Appeal月間で寄付を募るしくみである(もちろんいつでも寄付はできますが)。ちなみに、Marie Curie Cancer Careはイギリスでも最も大きなチャリティー団体の一つで、NHSと同じ1948年に設立され、
・看護Nursing
・ホスピスHospices
・マリーキュリー研究所The Marie Curie Research Institute
・緩和医療研究Palliative Care Research
の分野で癌患者さんに貢献している。
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by marikology14 | 2010-03-22 04:28 | イギリス一般

Dinner Party

ウェールズに住んでいたころ、上司のProf LやGがホームパーティー(こちらではDinner Partyというらしい)に何度も招いてくれた。人々の会話(もちろん英語)はよくわからなかったけど、それでもイギリス人のご家庭の様子やお料理を知ることができて、とてもありがたかった。

なので、まねしてみることにした。もちろん料理なんて得意であるはずがない。
Guinea pig (実験台)は友人たち。日本人がいなかったのが幸いで、ざるそばをゆでただけでも「尊敬のまなざし」で見られた。得意になって「わさび」の説明なんかもした。初めて作ったティラミスがどろどろの液体だったりもしたけど、「・・・味は美味しい」とか言ってくれる友人たちだった。
そんなこんなを積み重ねていくうち、ホームパーティーっていうのは 「1+1=3以上」 のようなものだなと思った。

しかし、ロンドンに移ってからは、狭い部屋の間借りで友人も呼べず、そもそも当初ロンドンに友人はおらず。週末の過ごし方リストからは外れて長いことが経っていたが、いろんな環境がかわり、昨日、復活した。
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まだまだ本当は人(特に日本人の方)をお呼びできるレベルではないのだけれど、ホームパーティーでなにが一番大事かって、それは、「よい(or potentialのある) 友人」をめっけることにつきると思う。
たーのしかった。
またやろうっと!
(キューピー王子も皿洗い担当で頑張ってくれた)
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by marikology14 | 2010-03-22 02:28 | イギリス一般

Thank God It's Friday

「T.G.I. Friday's」というレストランが近所にある。何のことやらと思ってはいたが、キューピー王子に"Thank God It's Friday"のことだと教えられて納得した。

Blue Monday以降、Staffに関しては休む人は休んだまま。
Sister in Charge: Study DayのあとはManagiment Dayとってオフィスにこもっていたかと思ったら、その後腰痛を起こしたとかでそのままOff Sick(病欠)に突入・・・。何とかして欲しい。
Sister A: 変わらず長期病欠。早期の回復を願う。
Staff Nurse B: 頭痛のあと、風邪をひいたとかで今週はおろか来週半ばまで病欠とな。ケモナースになりたいとかなんとか言っていたのに、そんなんでどうするんだ。
ちなみに、ロンドンでは普通だと思うけど、うちも国籍はみんなバラバラ。
イギリス人はSister in Chargeのみで、あとのSisterたちはアイルランド、フィリピン、南アフリカ、ルーマニア、モーリシャス、ジャマイカ人。

生き残った残りのSisterたちは、なんだかんだと相変わらずかしましかっただが、よく働いていたと思う。あっぱれ。
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ともあれ、今日は金曜日。
Thank Got It's Friday なのだ!

(写真は夜ご飯をT.G.I .Friday's で食べたあとに散歩した夜のテムズ河の白鳥たち。)
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by marikology14 | 2010-03-20 06:31 | イギリス一般

Blue Monday

私はやる気満々で登院した月曜の朝。

Sister in charge(日本でいうと婦長かな):毎週月曜日はStudy dayにしていて出勤しない(最初に聞いたときには驚いた。なんらかのコースととっていたり、そのレポートを書く時間だそうな・・・。勉強はよいと思うけれども、その機会独り占めしないでを他のナースたちに分けてあげて欲しい。

Sisiter A:もうかれこれ2ヶ月半も病欠。理由は上司にいじめられていてストレスを受けているから・・とのこと。ここまでくるともう治療(カウンセリング)を受けている。

Staff Nurse B: 頭痛を理由に先週の木曜日から、そして今日も病欠とのこと。どうしていつも頭痛が週末をはさんで起こるのか教えて欲しい。

Care assistant(看護助手):先週の金曜日も体調不良を理由に病欠。今日は法廷に出廷しないといけないので昼すぎに出勤するとのこと。何したんだ!?

と月曜日はこんな感じで始まる。

おまけに今日婦長代行コーディネート当番をしていたSister C、おしゃべりを通り越して、小さな問題を勝手に拡大解釈して患者のケモを中止しようと画策するものだから、本当に大嫌いな言い合いをする羽目になる。いくらその問題は解決して患者さんもハッピーだと説明ても自分が納得しないから中止するって、なんでやねん!!!(もちろん治療は直接担当のSister D と話して遂行しましたが) 根拠もなく自信過剰な人とは話をしたくない・・・。

ちなみにSister D はちょっと真面目すぎるくらいのいいナースで、しかし残念なことにもうすぐ別の病院に仕事をゲットして移動する。なのに休憩時間中に婦長代行Sister C とSister E が、Sisier Dの悪口を言っていたので、「Sister D はいいまともなナースだと思う」と言っておいた。

そんでもって今日の終わりごろになってSister E が今日のSisiter C のコーディネートは散々だったと言いに来る始末だったので 「だからSisier D の批判なんかしちゃだめなんだよ・・」とやんわり言っておいた。

そんなこんなでどうにか無事に一日終了。f0221040_4581961.jpg
電車の中でもなんだかまだもやもやしていて、家に帰ってキューピー王子に「xoxoxoxo!!!! むきーっっ~!!!」と訴える。

2人でご飯をつくりながら、ようやく、「ああ、変なこまったちゃんsisiterたちだけど、みんな家では家族の世話してちゃんと生活してるんだよな・・・」と思うと許せてくる。

みんな(私も含め)明日はもっと成長していますように。
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by marikology14 | 2010-03-16 05:01 | イギリス一般

Wisley Gardens

イギリスでよいと思うのは広大な公園が散在していることだ。近所にはRichmond ParkとBushy Parkがあり、公園・・・というか野原+林+湖で鹿の群れと遭遇したり、水鳥を観察しながら散歩するのが週末の行事となっている。が、今週末はさらに郊外にあるWinsley Gardensに出かけることにした。
以下RHSのページから、http://www.rhs.org.uk/Gardens/Wisleyf0221040_21465170.jpg
Wisley Gardenのもとになった庭はGeorge Fergusson Wilson(ビジネスマン、科学者、投資家、そして熱心なガーデナーでRoyal Horticultural Society(RHS:王立園芸協会)のもと財務担当者)によってつくられた。1878年に彼は土地を買い、'Oakwood experimental garden'と名づけて栽培の難しい植物を育て始め、ユリ、リンドウ、日本菖蒲、サクラソウ、水生植物のコレクションで有名になる。1902年にWilsonが亡くなったあと、Oakwood はSir Thomas Hanburyのものとなり、1903年にはRHSに寄贈され、1904年にChiswickから現在のWisleyの広大な土地に移された。この移設により、1860年から続くRHSの重要な事業である草花、野菜、果物の栽培実験が拡充、現在1万種以上が栽培されている。
イギリスの歴史にはよいところも悪いところもたっくさんあるけれど、こういう伝統はとても好きだ。

以下、「春らしいなあ・・」と思って撮った写真です。
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(おまけ)
温室の中で頭も春っぽくなったキューピー王子。
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by marikology14 | 2010-03-14 22:06 | イギリス一般

かたや

週に一度、いつものボスとは違うコンサルタントの外来を手伝っている。これはdutyではないのだが、このDr Lの外来はいつも患者さんが溢れかえっていて大変そうなのと、個人的にこのDr Lはいい先生だと思っているからである。

さて、昨日の外来で73歳の女性を診た。5年前に乳がん手術。1年後、肝転移。ホルモン療法剤の変更、そして抗がん剤治療とカルテに書いてあった。で、肝切除。・・・えっ!?

通常遠隔転移に対する手術適応はないのだけれども(全身病と考えるから)、おそらくあまりにも肝臓に病変が限局していて長らく変化がなかったのだろうか、この患者さん肝右葉切除を受け、病理は見事に乳がん肝転移だった。

手術から2年後の今日。
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「ドクター、私なんだか前より元気になっちゃったみたいで、来週は10kmマラソンに出場するのよ。おほほほほ。」とにっこり。
頬はバラ色。

癌て気まぐれだな。
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by marikology14 | 2010-03-13 18:43 | 医療

どこまで

今やたくさんの抗がん剤があり、ある程度の(しかし基本的に転移固形癌を根治させる治療薬はないし、個々の腫瘍で反応性は違うけれども・・・)延命治療が可能となっている。けれども、ふと思うのだけれど、抗がん剤の治療自体、病院への通院や、治療の副作用など、けっして楽なものではない。ましてや家族から遠く離れての治療となるとその代償はかなり大きい。

去年の今頃、わざわざクウェートから患者さんが入院してきた(クウェートは国がこういう治療費を負担するからすごい・・)。30才そこそこの少女のような女性だった。4年ほど前の最初の乳がん手術、術後補助化学療法(FEC+CMF)に放射線、ホルモン治療というフルコース治療を自国で受けたにも関わらず2年もしないうちに転移が見つかった。去年には脳転移のためロンドンの別の病院に入院して放射線治療、カペシタビン、その後もドセタキセル+アントラサイクリンを受けていた。今回、すさまじく広範な胸壁再発と加えて象の足のようになった右腕リンパ浮腫、さらなる脳転移の治療目的で渡英した。(抗がん剤が進歩した反面、従来の肺・肝臓ではなく、脳や皮膚といった抗がん剤が効きにくい部位が問題となることが増えているように思う)。

結果からいうと、パクリタキセル、その後アバスチンの併用、など行ったが病状はゆっくりとではあったがじわじわと進んでいった。別のコンサルタントによるセカンドオピニオンも受けたが、患者さんとご主人にとって「治らない」ということが理解できないようだった。しかし気がつけばこのロンドンの病院に入院して7ヶ月も経っていた。いつも3人の幼い子供たちの写真が枕元に飾ってあった。
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可能性はものすごく低いという説明にも関わらず、別の抗がん剤を試してくれというご主人に、最初わたしのボスの教授は前向きなようだった。いつもはハッピーに彼の下で働いているのだれども、このときばかりは言葉にこそ出さなかったが思いっきり顔に「大・反・対」と書いてみた。そのせいかどうかはわからないが、どうにか彼らを説得して、翌週には飛行機や付き添いのナースも手配して帰国する手続きをとった。


その後、1ヶ月ほどして亡くなったと聞いた。
何が正しいやり方だったのかはまだ考え中だ。
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by marikology14 | 2010-03-10 05:22 | 医療

ロンドンで医師として働き&子育てしながらの日々雑感ブログ
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